HTMLで<div>
ばかりを使うのは、基本的には推奨されません。理由として以下の点が挙げられます:
1. 意味論的なHTML(セマンティックHTML)の欠如
<div>
は意味を持たない汎用的な要素です。これを多用すると、HTMLの構造が「どの部分が何を意味するか」が分かりにくくなります。例えば:
<div><div>記事タイトル</div><div>記事の内容</div></div>
これをセマンティックな要素で書き直すと:
<article><header>記事タイトル</header><p>記事の内容</p></article>
のように意味が明確になります。
2. アクセシビリティの低下
スクリーンリーダーや支援技術は、セマンティックな要素を使うことで内容を適切に伝えやすくなります。
例えば、<header>
, <nav>
, <main>
などの要素を使うと、ユーザーがその要素の目的を容易に理解できます。
3. CSSとJavaScriptの管理が難しくなる
セマンティックな要素を使うことで、CSSやJavaScriptのターゲットを明確化できます。<div>
を多用すると、クラス名で区別しなければならず、コードが冗長になりがちです。
4. SEOに悪影響
検索エンジンは、HTMLのセマンティクスをもとにページの内容を理解します。セマンティックな要素を使用することで、SEOにも良い影響を与えます。
例:<div>
からセマンティックHTMLへの改善
悪い例
<divclass="header">ヘッダー</div><divclass="main">メインコンテンツ</div><divclass="footer">フッター</div>
良い例
<header>ヘッダー</header><main>メインコンテンツ</main><footer>フッター</footer>
いつ<div>
を使うべきか
ただし、<div>
が適切な場合もあります。具体的には:
1. スタイリングのためのコンテナ
他のセマンティックな要素に当てはまらない場合、スタイル適用のために使用する。
- JavaScriptのターゲットとしての利用
フレームワークやライブラリが必要とするコンテナ。
結論
適切なセマンティック要素を使用することで、コードが読みやすく、管理しやすく、アクセシブルになります。必要に応じて<div>
を使うのは問題ありませんが、むやみに多用しないようにしましょう。